【英語で名言】人生は公平ではない。それに慣れるのだ。

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【画像】マイクロソフト

Life is not fair. Get used to it.
Bill Gates

人生は公平ではない。それに慣れるのだ。
ビル・ゲイツ

【文法解説】
get used to: ~に慣れる
動詞の原型から始まる命令文です。

ビル・ゲイツ(1955 – )
マイクロソフト創業者であり元会長。第一線を退いてからは、慈善活動に取り組んでいる。



人はみな平等であるべきで、差別はよくない。現代においては半ば常識のような思想です。アメリカ独立宣言書の起草者トマス・ジェファーソンは「全ての人は平等である」と明言しており、また福沢諭吉は「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」と学問ノススメの冒頭で書いています。

しかし残念ながら、現実の人間社会は平等でも公平でもありません。

「建国の父」のひとりと呼ばれるトマス・ジェファーソンですが、独立宣言時には「全ての人は平等である」と言いながらも自身は黒人奴隷の所有主でもありました。ここでいう「人」の中に黒人は入っていないのです。さらにいえば、この言葉の原文は“All men are created equal.”となっており、ジェンダーに関する現代の価値観でいえばmenではなくpeopleであるべきでしょう。この時点で男女は平等ではありません。何もトマス・ジェファーソンが特にひどい人物というわけではありません。こんな矛盾は人類の歴史上いくらでもあります。

福沢諭吉も「人は皆平等ですよ」と言っているわけではありません。学問ノススメでは「天は人の上に~」の後には「されども、今廣く此人間世界を見渡すに、かしこき人ありおろかなる人あり貧しきもあり冨めるもあり貴人もあり下人もありて、其有様雲と坭との相違あるに似たるは何ぞや」と続きます。これは意訳すると「でも世の中を見ると、頭のいい人と悪い人、貧乏な人と金持ちの人、偉い人や偉くない人とか雲泥の差があるのはなんで?」ということです。そしてその後の論理展開は「もしかして学問が大事なのでは?」→「学問ノススメ」、という流れです。

いくら嘆いたところで社会の不平等は解消されることはないでしょう。気に入らなければ、自ら社会を変革させるか、あるいは今の環境で自分がどう生きていくのかを考えるしかありません。善悪の話ではなく、ビル・ゲイツはただ冷酷な事実を語っています。

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