【英語で名言】残りの人生も砂糖水を売ることに費やしたいか、それとも世界を変えるチャンスが欲しいか?

“Do you want to spend the rest of your life selling sugared water, or do you want a chance to change the world?”
Steve Jobs

残りの人生も砂糖水を売ることに費やしたいか、それとも世界を変えるチャンスをつかみたいか?
スティーブ・ジョブズ

【文法解説】

接続詞 or (それとも)を使った、中学英語レベルのシンプルな疑問文です。
rest of : 残りの

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スティーブ・ジョブズが28歳の時、当時ペプシコの社長だったジョン・スカリーをアップルへとスカウトする時の有名な口説き文句です。

スカリーはジョブズより16歳年上。そして業績絶好調だった大企業の主力製品「ペプシコーラ」を砂糖水(sugar water)呼ばわり。考えてみれば失礼極まりない言い草ですが、最終的にはスカリーはジョブズの熱意に動かされ、アップルのCEOに就任します。

当初2人の関係は良好で、マスコミも「最強のペア」と称賛しました。周囲は、自由奔放でわがままなジョブズを教育する先生役をスカリーに期待していました。しかし人間の性分なんて簡単には変わりません。ビジネス経験が豊富で温厚な性格のスカリーでさえジョブズを持て余すようになり、「ジョブズの手綱を取りながらCEOの職責を果たすのは難しい」とこぼすまでに2人の関係は悪化していきます。ついにはジョブズは取締役会から権限を奪われ、アップルを去ることになります。自分が創った会社から創業者が追い出されるという、前代未聞の出来事でした。

スカリーもジョブズを追い出す側の人間となっていましたが、ジョブズの能力や哲学に対する敬意は失うことはありませんでした。スカリーはジョブズが去った後も、ジョブズの哲学に則った経営を続けるのでした。後年スカリーは「アップル最大のミスは私をCEOにしたことだ」と発言していました。ジョブズにスカウトされ、アップルCEOとして迎え入れられたスカリーでしたが、ジョブズがCEOになっていればもっと上手くいっていたのではないか、と当時を振り返っています。

9年後、結局ジョブズは縁あってアップルに戻ることになります。そしてiPodやiPhoneなどまさに世界を変える製品を連発する偉業を成し遂げます。圧倒的な才覚を持つジョブズですが、散々な目にあわされながらもそのジョブズを認め、彼の哲学を尊重し続けたスカリーも優れたビジネスリーダーでした。



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