【英語で名言】「生き残る種とは、最も強いものではなく、最も知的なものでもない。最もよく変化に適応したものである。」ダーウィン…ではない!?

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“It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives. It is the one that is most adaptable to change.”
Charles Darwin

生き残る種とは、最も強いものではなく、最も知的なものでもない。最もよく変化に適応したものである。
チャールズ・ダーウィン

【文法解説】

「どちらも~ない」を表す接続詞 nor を使った文章です。
species: (動植物分類上の)種
adaptable: 順応性のある、適応できる

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ビジネス書や自己啓発系、政治家の演説などで引用されることの多い、有名な名言です。

進化論で知られるダーウィンが提唱した学説とされていますが、じつはダーウィンはそんなこと言っていません。ダーウィンが「種の起源」で述べている文章をルイジアナ州立大学の教授、レオン・C・メギンソン(1963年)がわかりやすく言い換えたものですが、若干ニュアンスが変わりました。しかし、シンプルかつキャッチーなこの言葉は一般受けもよく、そのままダーウィンの言葉として世間に浸透していったのです。

正確にはダーウィンは以下のように述べていました。

It is not the most intellectual of the species that survives; it is not the strongest that survives; but the species that survives is the one that is able best to adapt and adjust to the changing environment in which it finds itself.
生き残る種とは、最も知的なものではなく、最も強いものでもない。自らが置かれた移り変わる環境に、最もよく適応し、順応できたものである。

「え?でも結局同じような意味っぽくない?」と思う人もいるでしょう。「変化に強くあるべき」という人生の格言として考えるなら違いを気にする必要はないかもしれません。しかし、「環境に適応するために(自らの意志で)変化した」と「(意志に関係なく自分が)変化したので(やむを得ず)環境に適応した」では大きく違います。

キリンの首はなぜ長い?

ダーウィンによれば、「変化した環境に合わせて変化できる種が生き残る」のではなく「より多くの子孫を残した種が生き残る」ということです。

キリンを例に考えてみましょう。キリンの首が長いのは、高い所にある食物に届くように段々と長くなるように進化していった…のではありません。多く生まれてきた子孫のなかに、首の長い個体がいた。本来は地面の草を食べる種だったものの首が長いため食事が困難。仕方なく高い位置にあるものを食べるようになる。そうやって自らに起きた変化に適応し、そしてその首が長い個体が子孫を残していく…。

様々な変異の子孫を数多く残せば、そのうちのどれかが生き残る。乱暴な言い方かもしれませんが、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」作戦です。

会社経営に当てはめると…

ちょっと視点を変えて、会社経営で考えてみましょう。

グローバル化が進んだ今では、「多様性」を認めることが求められます。会社経営で言えば同じタイプの人間ではなく様々な人種や価値観を持った人材を受け入れること。言うのは簡単ですが、多種多様なタイプの従業員がいる組織を運営するのは大変です。価値観や能力が近い人間を多く採用したほうが楽なもの。

ビジネスで求められる多様性は、たんに「差別はよくない。お互い認め合って仲よくしよう」みたいな道徳的な話ではなく、合理的な経営判断です。

 2015年にマッキンゼー・アンド・カンパニーが発表した上場企業366社に関する調査によると、「経営陣の民族的・人種的多様性が上位4分の1に入る企業は、業界平均を上回る財務リターンを上げる確率が35%高かった。また、性別の多様性が上位4分の1に入る企業は、同様の数字が15%高かった。」という結果が出ています。
※参考:多様性があるチームほど聡明な3つの理由

生物も企業も、生き残るのは「多様性」がキーワードのようです。

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