【名言で英語学習】「事実は小説よりも奇なり。」マーク・トウェイン

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“Truth is more of a stranger than fiction.”
Mark Twain

事実は小説よりも奇なり。
マーク・トウェイン

【文法解説】

fictionは日本語でもカタカナで「フィクション」と使われますが、もとは「小説、物語」という意味です。

比較級の文章です。「”Truth is more strange than fiction.”じゃダメなの?なぜmore of ~ ?」と思ってしまうかもしれませんが、more of ~には理由があります。
比較文ではなく平叙文で”Truth is strange.”だと「事実は変だ」となり、意味がわかるようでわかりません。何がどう変なのか伝わらないのです。それをそのまま比較文”Truth is more strange than fiction.”にしても同じことです。それをmore of a strangerを使い「より変な人(事)が多い」とすることで明確に意味が通ります。

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事実は小説よりも奇なり。誰もがどこかで一度は聞いたことのある言葉でしょう。

マーク・トウェインといえば「トム・ソーヤの冒険」が有名ですが、人気作家になるまでにはそれこそ小説よりも奇なりな人生を歩んできました。

マーク・トウェインは1835年11月30日、ミズーリ州に生まれました。父はホテルや雑貨店を経営していましたが、決して裕福ではありませんでした。マーク・トウェインは15歳の頃から見習い印刷工として働き始め、新聞発行の手伝いや、時には紙面を埋めるため記事を書くこともありました。この経験が物書きの出発点となりました。

その後、印刷所の経営者である兄と喧嘩して飛び出し、ミシシッピ川で水先案内人の職に就きます。たまたま乗り合わせた船の水先案内人と仲良くなった縁がきっかけでした。水先案内人とはこの時代特有の職業で、ミシシッピ川を熟知した人間だけがなれる職業でした。ミシシッピ川は地形や川の流れが複雑なため船の事故が多く、船を運行する際は必ず水先案内人が必要でした。水先案内人は当時の少年達の憧れの高給取りの職業でした。

当時の平均年収をはるかに超えた稼ぎを得るようになったマーク・トウェインは一家の大黒柱となりますが、1861年に南北戦争が勃発、ミシシッピ川を運行する船がなくなり職を失ってしまいます。

その後は西部に引っ越して新聞社の記者となり、本格的に物書きとしてのキャリアをスタートさせます。様々な場所へ取材に訪れ、現地の伝承や物語、または旅先の通信記事を出版し、人気作家の仲間入りを果たします。

そして後世に残る名作「トム・ソーヤの冒険」を出版しましたが、それまでの旅行記ほど売れませんでした。私生活でも投資に失敗したりと苦難が続き、豪勢な暮らしを維持することができなくなり、莫大な借金が残りました。

この時すでに60歳。それでも心折れることなく、借金返済のため講演会世界ツアーを決行。ツアー中に訪れた体験を旅行記にして出版するとこれがヒットして、この時の印税と講演料で見事に借金を返済しました。

1910年、74歳で激動の生涯を終えます。

貧しい家庭に生まれ、本人の努力と才能、偶然のめぐり合わせが絡み合いながら波乱万丈な人生を歩んだマーク・トウェイン。平凡とは程遠いその生涯はまさに「事実は小説よりも奇なり」だったのでしょう。



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