【1分講座】「~しなければならない」 must と have to の違いと使い分け

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【画像】mustとhave to

「~しなければならない」という意味の have to must ですが、じつは少しニュアンスが違います。日本語にしてみると同じ意味なこの2つ、使い分けはどうすればよいのでしょうか?

mustは主観、have to は客観

一言でいうと、

must は話し手の意見で主観的
have to は外的要因で客観的

の違いです。
まずは以下の例文を見てください。

You must prepare for the meeting.
You have to prepare for the meeting.
あなたは会議の準備をしなければならない。

must の文は「あなたは会議の準備をしなさいよ」という話し手の意見を主張しています。
have to の文は「会議があるんだから準備しなきゃいけないよね」という状況を説明しています。

ニュアンスをつかむために、もうひとつ例文をみてみましょう。

You must finish your report by tomorrow.
あなたは明日までにレポートを終わらせなければいけませんよ。
※話し手による強制

これは、先生や上司などがyou(あなた)に「ちゃんとやりなさいよ」と釘を刺している場面です。

She has to practice the piano for the concert.
彼女はコンサートのためにピアノを練習しなくてはならない。
※状況による義務

これは、コンサートがあるために「練習しなければならない」という彼女の義務を説明しています。



否定形の表現:must not とdon’t have to

musthave toも日本語にすると「~しなければならない」と同じような意味ですが、notの否定形になるとニュアンスが全く異なるので注意が必要です。

You must not tell a lie.
ウソをついてはいけません。

mustnotが加わると「~してはならない」という禁止を表す表現になります。しかし、同じ否定の形でも、don’t have toは意味が異なります。

You don’t have to work today.
今日は働かなくてもよいですよ。

don’t have toは、「~しなくてもよい」という意味になります。

「どっちだったっけ?」否定形の覚え方

どっちが「~してはならない」「~しなくてもよい」だっけ?となかなか覚えられない時は、2つのニュアンスを思い出してみましょう。must が主観ということは「~しちゃだめでしょうが!」と強い主張がこもっています。一方、have to は客観なので「~しなくてもよいみたいよー」と強い主張はありません。

なぜmustには過去形がない?

「~しなければならなかった」と過去形にするには、通常の過去形の文章と同じく単純にhavehadにするだけです。

You had to prepare for the meeting.
あなたは会議の準備をしなければならなかった。

must に過去形はありません。なぜなら、前述のように must は主観でありその時の強い主張を表すからです。客観的に「(あの時は)会議の準備をしなきゃいけなかったよね」と過去の状況を説明することはあっても、「会議の準備をしなきゃいけなかった!」などと過ぎた状況に対して今現在の主張をすることはないからです。

「~に違いない」を表すmust

must には「~に違いない」を表現する時にも使います。これも主観のなせる技です。

You stayed up all night? You must be tired.
徹夜したの?そりゃ疲れてるでしょう。

徹夜したという情報を聞いて、「だったら疲れているに違いない」という主観を表します。

もう一度: mustは主観、have toは客観

しつこいようですが、must は主観have to は客観です。これさえ覚えておけば否定形や他の表現でもニュアンスを感じ取ることができるようになります。



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