“False words are not only evil in themselves, but they infect the soul with evil.”
Socrates
「偽りの言葉はそれ自体が悪であるだけでなく、魂を悪に汚染していく」
ソクラテス
【文法・語彙解説】
現在形の文。
false: 誤った、偽りの、嘘の
not only …but ~: …だけでなく~だ
infect: 汚染する、感染する
古代ギリシャの哲学者ソクラテスの言葉。嘘や偽りの言葉は単に他者を欺くだけでなく、自分自身の魂にも影響を及ぼし内面を悪に染めていく、と説いています。実際、嘘をつく人間は、嘘を隠すためにさらに嘘を重ねていくうち、嘘をつくことが当たり前になっていきます。他者から見れば、平気で嘘をつく悪い奴なのですが、本人は嘘をつくことに慣れ過ぎて悪いことをしている意識が希薄です。悪に汚染されていることに気がついていないのです。
著書を1冊も残していないソクラテス
「無知の知」などの言葉で知られるソクラテスですが、じつは自身の著書は1冊も残していません。これは、彼が書き残すという行為に否定的で、あくまで対話を通して相互の気づきを重ねることで真理を追究できると考えていました。
それでも彼の思想が現在に至るまで残っているのは、弟子であるプラトンが自身の著書に書き残したからです。ソクラテス自身が否定した「書き残す」という行為を弟子が実践したおかげで彼の思想が後世に語り継がれているというのも面白い話です。


