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“Stay hungry, stay foolish.”
Steve Jobs
ハングリーであれ。 愚かであれ。
スティーブ・ジョブズ
【文法解説】
動詞の原形が文頭にくる命令文です。
stayはよく「滞在する、残る」の意味で使われますが、「~の状態のままでいる」という形も取ります。
foolishの意味をそのままとらえると「愚かな、馬鹿な」の意味ですが、このスピーチの文脈から考えると「常識にとらわれるな」という解釈がしっくりきます。
スタンフォード大学の卒業式での伝説となったスピーチの締めの言葉です。スピーチのなかでもこの”Stay hungry, stay foolish.”が特に有名になりましたが、スピーチ全体がよく練り込まれており、最後にこの一言へと集約される見事な構成になっています。
このスピーチについては多くの書籍やネットでも詳細に解説されていますが、ざっくりスピーチの要点をまとめると「点と点をつなぐ」「愛と敗北について」「死について」と、3つのストーリーを語っています。ジョブズにとって人生の転機となった3つの話を、最後に”Stay hungry, stay foolish.”という言葉に集約しています。
この言葉はジョブズが考えたものではなく、 本人もスピーチで触れているように“Whole Earth Catalog”という本の最終号からの引用です。もっと突き詰めていけば、当時のヒッピー文化を色濃く表した言葉でもあるようです。
スピーチの締めとなったこの言葉、どのような背景でどのような意図だったのか、分析・深堀りしていけばキリがありません。しかしこの言葉を聞いて何かを感じた人の数だけストーリーが存在するのは間違いないでしょう。