『中卒ダディ TOEIC L&R TEST 900点をとる』
TOEIC受験者のなかで900点以上を取得している人の割合は約3〜5%だそうです。つまり100人に3~5人、1万人に300~500人という超上位層なわけです。実際、学生時代から英語が得意で留学経験者でも900点取れないなんて事は珍しくありません。
この本は、中卒ながらもTOEICで900点以上を取ったという著者、中卒ダディさんの物語です。
【あらすじ】
介護職として働くダディさん。ある日、家族で立ち寄った本屋で何気なく手に取った英語学習本。カタカナ英語で音読してみると、「おとうさん、かっこいい!」と驚く幼い娘。そんな些細なきっかけから「よし、英語ができるかっこいいお父さんになるぞ」と決心、そのままTOEIC公式問題集を購入。しかし勉強なんてまともにやったことない。しかも中卒なので高校英語すら未経験。そんな状態からのスタートなので、TOEICの問題以前に問題を説明する文章が読めない。まずは”You will be asked ~”が受動態と呼ばれるものである事からスタート。それでも仕事や育児の合間にコツコツと勉強を続け、何度も心が折れそうになりながらも何年も受験を続け、様々な人を巻き込み、SNSで話題となり、ついに悲願の900点超えを達成。
【個人的な感想】
何よりも印象に残ったのは、著者である中卒ダディさんの人柄です。勉強しながらでも家事育児や仕事をおろそかにせず、勉強に集中できる環境づくりに協力してくれる家族への感謝も忘れず、素直に「ありがとう」「ごめんなさい」と言えるまっすぐな誠実さ。また、一生懸命に勉強する中卒ダディさんに影響を受けて、職場のチャラ男くんが勉強に目覚めるところも胸熱な展開でした。
ついに念願の900点超えを達成し家族で喜び合うシーンは、映画のラストを見ているようで思わず目頭が熱くなりました。
TOEICの年間受験者数は約175万人だそうです。大きな数字ですが、その数の分だけ受験者一人ひとりにドラマがあるんだなあと実感しました。よく「あきらめなければ道は拓ける」とか「始めるのに遅すぎることはない」といった名言がありますが、それをまさに中卒ダディさんは証明してくれました。
「ああ、自分も頑張ろうっと」という気持ちにさせてくれる1冊、迷っている人の背中をそっと押してくれる1冊。英語学習とは無縁の人達にも読んでほしい本です。



