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some と any の使い分け。中学で習いましたね。some は主に肯定文で any は主に疑問文や否定文で使います、と。
I have some cats.
わたしは猫を(何匹か)飼っています。
A: Do you have any dogs?
あなたは犬を(何匹か)飼っていますか。
B: No, I don’t have any dogs.
いいえ、わたしは犬を(一匹も)飼っていません。
実際、授業ではこんな感じの例文で習ったかと思います。some と疑問文の any は「いくつかの」という意味で、否定文の any だと「少し(ひとつ)もない」という意味になる…しかしこれ、some と any の一側面に過ぎません。
some は肯定文、any は疑問文と否定文というのは結果的にそうなる事が多いだけで、別にそういう文法ルールがあるわけではないのです。肯定文でも any は使うし、疑問文・否定文でも some を使うこともあります。
ここではそんな some と any の違いと使い分けを解説します。
someの意味って?
まずは「someの意味とは?」を考えてみましょう。辞書を調べると some は「いくつかの、いくらかの」という意味と書いています。しかしこれはあくまでニュアンス。dog=犬 ってほど明確ではありません。明確に日本語で説明が難しい、抽象的な言葉なのです。
しかし「そうか、じゃあわからないのは仕方ない」では終われないので、そんな some を理解するために some を使った単語を見てみましょう。
someone (誰か)、something (何か)、sometime (いつか、ある時)、somewhere (どこか)、somehow (どうにか)
はっきり「そうか、わかった!」とはいかないまでも、なんとなくニュアンスは感じ取れたのではないでしょうか。「いくつかの」「2,3の」と訳される事があるせいかsomeとは数えられる実体のあるものを指す言葉のように捉えられがちですが、そうではありません。
つまり some が持つニュアンスとは、
・明確ではないがぼんやりと存在する何か
・不特定多数またはランダムの中のいくつかまたは一部
となります。これを知ったうえで some を使った文章を見ると理解度が違ってくるはず。
じゃあanyは?
次は any を考えてみましょう。any は日本語にすると、肯定文や疑問文では「いくつかの」「全ての」などとされ、否定文では「少し(ひとつ)もない」とされます。しかしこれも some と一緒で使い方の一部に過ぎず、そもそも日本語で表現しにくい言葉です。
先ほどのように、今度は any を使った単語を見てみましょう。
anyone (誰でも)、anything (なんでも)、anytime (いつでも)、anywhere (どこでも)、anyhow (とにかく、いずれにせよ)
こうしてみると、any のニュアンスは、
・そこにある全て
・選択の自由がある
であることがわかります。
この場合はどっち?
ではここでひとつ問題です。以下の( )には some と any のどちらが適切でしょうか?
I don’t like ( some / any ) of my coworkers in my company.
答えは…
意味が変わりますがどちらも正解です。それぞれを見てみましょう。
I don’t like some of my coworkers in my company.
わたしは会社の同僚の何人かが好きではない。
I don’t like any of my coworkers in my company.
わたしは会社の同僚の全員が好きではない。
否定文だから any、ってことはありません。some だと「何人か」で any だと「全員が」と意味が変わりますが文法的にはどちらも問題なしです。
冒頭のとおり、肯定文は some で疑問文や否定文は any になるのは結果的にそうなる事が多いってだけで、別に文法ルールなどではありません。それぞれのニュアンスを掴むことができたら、自然と使い分けができるようになるでしょう。




