「わかりましたか?」
「わかりました」
これをそのまま英語にすると
Do you understand?
I understood.
が思い浮かぶかもしれませんが、じつはこの言い方、超失礼です。相手によってはガチ切れされます。意味的には何も間違ってはいないのに「え?なんで?」と思ってしまいますが、なぜ失礼にあたるのか、それぞれ解説します。
なぜ”Do you understand?”はダメ?
この聞き方は「わかりましたか?」など柔らかい響きではなく「(本当に)理解できているのか?」と上から目線に聞こえます。例えば、子どもに対して「ちゃんと宿題をしなさい、わかった?」や、上司が部下に対して「わかったか?」と理解の確認をする時など、上の立場からの問いかけです。極端な言い方をすると、相手の知性を疑っているような物言いです。友達に対して使うとまるでマウント取りにきたと思われかねませんし、目上の人に対しては論外です。
以下は対等の立場で失礼なく「わかりましたか?」と問いかけるフレーズです。下に行くほどカジュアルな聞き方です。ちなみに下の日本語訳はあくまでニュアンス程度の参考と思ってください。
Does it make sense?
わかりましたか。
(腑に落ちたでしょうか。)
Did you get it?
わかった?
Do you know what I mean?
(私の意図を)理解していただけますか?
Is that clear?
わかりましたか。
(明確でしょうか。)
Did you get it?
わかった?
You got it?
わかった?
“I understood.”がダメな理由は?
次は答えるフレーズです。 “I understood.”がダメな理由は、「わかりました」の意味ではないからです。「理解する」の過去形だから「理解した」で良いんじゃないの?と思ってしまいますが、ニュアンスが違います。ニュアンスとしては「理解しました」というより「(言われる前から)まあ私はわかってたけどね」という、なんともイヤミったらしく聞こえてしまうからです。
じゃあなんて言えばいいのかというと、シンプルに現在形の ”I understand.” で良いのです。もしくは ”Understood.” でもよいでしょう。「え?さっき ”I understood.” はダメって言ったじゃん!?」と思ってしまいますよね。しかし微妙に違います。主語がないことに注目してください。このUnderstoodは過去形ではなく過去分詞です。同じ単語の響きですが、似て非なる答え方になるのです。
以下は「わかりました」と答えるフレーズのバリエーションです。下に行くほどカジュアルになっていきます。ちなみに下の日本語訳はあくまでニュアンス程度の参考と思ってください。
Understood.
畏まりました。
Certainly.
畏まりました。
I understand.
わかりました。
Sure.
了解です。
I see.
なるほど。
Got it.
わかった。