
“Those who do not want to imitate anything, produce nothing.”
Salvador Dali
何一つ模倣をする気がない者は何も生み出さない
サルバドール・ダリ
【文法解説】
those who: ~ の人々
thoseが人々を指す先行詞になっており、関係代名詞whoで表現されています。
imitate: 真似をする、手本にする
スペイン出身のサルバドール・ダリは、シュルレアリスムの代表的作家であり、絵画だけではなく彫刻や衣装デザイン、映画製作など幅広い分野で活躍していました。代表作のひとつに「記憶の固執」がありますが、柔らかく溶けたような時計が描かれたこの作品は、絵画に興味がない人でもどこかで見たことがあるのではないでしょうか。
またダリは哲学や精神分析、アインシュタインの相対性理論など幅広い分野に興味を持ち、芸術の枠に縛られない感性を自らの作品で表現していました。
そんな天才といわれるダリも、絵画を始めていきなり数々の名作を生み出したわけではありません。絵画を始めたばかりの頃は、他の多くの画家と同様、デッサンなど既存のものを模倣することから始めました。
残念ながら人間にはゼロから全く新しい何かを生み出せるほどの創造力はありません。音楽シーンに多大な影響を与えたビートルズでさえ、音楽を始めたばかりの頃はアメリカのロックンロールやブルースの模倣から始めました。
まずは真似してみる、まずは形から。何事にも通じる基本は、天才と呼ばれる芸術家にとっても例外ではないようです。