「少し英語に自信ついてきた、外国人に話しかけてみよう。」⇒ ちょっと待った!

初心者から英語学習をスタートして、ある程度の実力がついてくると「そろそろ少しは外国人と話せるんじゃないか?」と腕試しをしたくなってきます。街にいる外国人に英語で話しかけたくなるかもしれませんが、その前に気をつけるべきことがあります。

それは、相手の外国人も人間ということです。

「いやそんな当たり前の事わかっるわ」と思うでしょうが、脱初心者レベルに上がると自分の英語力を試したい気持ちが強くなってきます。そうなると、意外と当たり前の事を忘れてしまうものです。

外国人である相手の立場を想像してみましょう。通りを歩いていると日本人に英語で話しかけられた。しかも何か用事があるわけでもなく、ただ英語で話したいだけの様子。普通に考えて「誰だよお前」ですね。しかも見知らぬ日本人からいきなり英会話の練習台扱い「いや金払えよ」って話です。なかには心の広い人が快く会話相手になってくれることもあるでしょうが、当たり前のようにその好意に甘えるのも礼儀正しいとはいえません。

もちろん街の外国人に話しかけること自体は悪くありません。ただその時は、相手は無料の練習台などではなく自分と同じ感情をもった人間であることを忘れずに、敬意をもって声をかけましょう。



学校の宿題「外国人に英語で話しかけてみよう」

都会にある学校のなかには「外国人に英語で話しかけてみよう」という課題を出すところもあるようです。その結果なにが起きるか。いきなり外国人観光客に”Excuse me, I have questions.”と話しかけて課題プリントを読みながら一方的に質問攻め。そしてノルマをこなすと感謝を述べることもなく去っていく。こういったケースが実際に多くあるようです。相手からすると「なんと無礼な子どもだ」って話です。

しかしこれは子ども達の責任ではなく、課題を出した大人の責任です。子ども達にとって、外国人に話しかけるという行為の時点でハードルが高いものです。さらにマナーにまで配慮する余裕もないでしょう。マナーの問題で済んでいるうちはまだよいのですが、話しかけた外国人と大きなトラブルになる可能性もあります。

外国人と話す良い経験になるという考えから出てきた課題だと思われますが、色々な意味で難しい課題です。

グローバル人材=英語が得意な人材、ではない

日本で英語教育が盛り上がっているのは、グローバル社会に必要な人材を育てるためでもあるのでしょうが、語学力は武器のひとつに過ぎません。グローバルでもローカルでも、まず共通して必要なスキルは相手に敬意を払えるマインド相手の立場になって考える想像力です。その土台があってこそ、英語スキルという飛び道具が力を発揮するのです。

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