「あなたはどう思いますか?」を ”How do you think?” と表現する人は少なくないようです。これは「how = どう、どのように」の意味に引っ張られるからでしょう。だから「どう=how」と「思う=think」で、”How do you think?”という発想に。
しかしこの表現は間違いで、正しくはwhatを使い”What do you think?”となります。直訳すると「何を考えますか」ですが、「何=どう」と解釈します。
正しくは”What do you think?”です
”How do you think?”も文法的には問題なく、文章として成立しているのですが、意味合いが全く違ってきます。
会議でまだ何も発言していない出席者に対し”How do you think?”と聞くと「どう考えているの?⇒何も意見を出さないなんて、一体どういう考え?」とかなりトゲのあるように聞こえます。
逆にすでに意見を出した出席者に”How do you think?”と尋ねるのも間違いです。「ここまで話が進んだけど、どう思う?」とは受け取られません。むしろ「こんな様々な意見が出ているのに、あなたはどうしてそんな考えになるわけ?」と、なんならケンカ売っているように聞こえます。
正しくは“What do you think?”です。
We should keep the budget down to launch the new product. What do you think, Kevin?
この新製品を発売するには予算を抑えるべきだ。ケビン、あなたはどう思う?
how の使い方
もちろん”How do you ~?”のフレーズが悪いわけではありません。howとthinkの相性が悪いだけです。ここでwhatではなくhowを使った「どう思う?」の型を紹介します。
How do you feel about ~?
「~についてどう思いますか」と質問する時はこのフレーズを使いましょう。重要なのは最後のaboutです。これがないと”How do you feel?”で「気分はどうですか」と質問の意味が変わってしまうので注意しましょう。
How do you feel about this issue?
この問題についてどう思う?
How do you feel about politics of this country?
この国の政治についてどう思う?
How do you like ~?
同じくhowを使ったフレーズです。単語どおりに直訳すると「どのように~が好きですか」ですが、気軽に「~はどんな感じ?」なニュアンスで使えます。
How do you like living in Tokyo?
東京の暮らしはどうですか?
How do you like your new job?
新しい仕事はどうですか?
まとめ
”How do you think?” をそのまま日本語訳にすると「あなたはどんな方法で考えているのですか」の意味になります。相手によっては「は?脳みそ使ってに決まってんだろ。馬鹿にしてんのか?」とキレるかもしれません。“What do you think?”が正解です。「 how = どう」の日本語の響きにつられてしまいますが、whatを使い「何(what)を思う⇒どう思う」と発想しましょう。