“Fashion is not something that exists in dresses only. Fashion is in the sky, in the street, fashion has to do with ideas, the way we live, what is happening.”
Coco Chanel
ファッションとは身につけるものだけのものではないわ。ファッションとは空や路上にもあるし、考え方や生き方、今起きていることにも関係があるの。
ココ・シャネル
【文法解説】
語句が多く複雑に見える文章ですが、シンプルな現在形の文です。
something that: 何か~のもの
exist: 存在する
have to do with: ~と関係がある
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ファッションは空や路上にもある。
なかなか凡人には理解できない領域です。もはや芸術家に近いのでしょうか。実際、シャネルはダリなど多くの芸術家との交流がありました。
シャネルの鋭い感性を象徴するエピソードは数多くあります。ある日、ウェストミンスター公爵とともにヨットの甲板にいた時の話です。周りを見渡しても青い海と広い空がどこまでも続いています。退屈な事ほどシャネルにとって苦痛なことはありません。
あまりにやる事がないため、ヨットで働く水夫達の観察を始めました。観察を続けていると、青と白で統一された水夫の服装は海にとても映えているだけでなく、丈夫で動きやすい実用的な作りであることに気づきました。その後、シャネルはこの水夫の服装に女性らしさを取り入れ、洗練されたマリンルックを創り出しました。
今でこそ珍しくないマリンルックですが、水夫だけの服装だったものを女性のファッションへ取り入れるなんて発想はなかなか思いつくものではなかったでしょう。しかも当時は現代社会のように多様性を尊重する社会ではありません。斬新なアイデアを歓迎する土壌も今ほどなかった時代です。
もしシャネルが現代に生きていたら、NASAの宇宙服すらもファッションにしてしまうかもしれません。