“Love is the human family’s most precious legacy.”
Michael Jackson
愛は人間の家族の最も尊い遺産です。
マイケル・ジャクソン
【文法解説】
比較を使った文。<the + most + 形容詞または副詞>の最上級です。
precious: 貴重な、大切な、尊い
legacy: 遺産、相続財産
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2001年、オックスフォード大学でのスピーチの一節です。子供への愛の大切さを強く語っています。
マイケルは学生達に、自身の生い立ちを詳しく語りました。5歳の時から音楽活動を始め、ジャクソン5として大成功を収めたこと、父は優秀なマネージャーだったが厳しくて愛情表現が下手だったこと、音楽活動に喜びを感じる一方で普通の男の子になりたいと願っていたこと。かなり赤裸々に語ったのは、自身が始めたHeal the Kids運動を広めるためでした。この運動は、無償の愛を受けることは全ての子供達の権利であり、親から子へ受け継がれる虐待の連鎖を断ち切ることが目的です。
マイケル自身、子供であれば当然受けるであろう親からの無償の愛を欲し、普通の男の子でありたいと願っていた事が原点になっています。しかしそれ以上に、自分の幼少期よりももっとひどい環境にある子供達がいることに心を痛めていました。
マイケルは決して父を恨んではいませんでした。マイケルが4歳の頃、小さなお祭りで父が子馬に乗せてくれたことを覚えており、それが今でも心の中で特別な意味を持っていることをスピーチの中で語りました。そんな小さな愛情が大人になっても支えになることを身をもって知っているからこそ、Heal the Kids運動を始めたのでした。
この運動に限らず、マイケルは数多く子供のための社会活動をしてきました。また、名曲”We Are the World.”や”Heal the World.”なども子供達への想いを唄ったものです。彼のアーティストとしての原点は、世界中の子供達への想い、幼少時代の自分自身への想いが大きな位置を占めているのでしょう。