【英語リスニング勉強法】誰でも確実に上達するコツは発音にあり!

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【画像】カフェ

リスニングが苦手、という英語学習者は多くいます。苦手意識を持つ原因は、何が効果的な勉強法かわからない、文法やリーディングと比べて上達している実感が湧きにくい、などがあると思います。逆に言えば、何をすれば上達できるのかを理解すれば悩みは解決です。 

ここでは、リスニング上達のコツや確実に結果が出る勉強法、またそれ以前にリスニング上達のために知っておくべき事を紹介します。 

リスニングの心得 

効果的なリスニング勉強法の前に、まずは逆に効果のない勉強法を知っておきましょう。 

聞き流しは無意味 

「英語のシャワー」という考え方のもと、聞き流し学習をしている方は案外と多いようです。結論からいうと、聞き流し学習は効果ありません。好意的に言っても何もしないよりはマシ程度です。 

いくら耳へと英語が流れ込んできても、理解しようと集中しなければ意味がありません。「ながらリスニング」で内容が頭に入ってくるのはかなりの上級者レベルです。そもそもそのレベルの人はあらためてリスニング学習なんて必要ありません。 

それでもこの聞き流し学習が広く注目を集めるのは「楽に英語力を身につける方法が存在していてほしい」という願望からくるものでしょう。残念ながら、英語学習に大切なのは地道な努力、というのが現実です。 

「聴く」以前に「読める?」 

意外と見落とされがちですが、耳に入ってくる英語を聴き取って理解するには、その英語を読んでも理解できる英語基礎力が必要です。たとえ単語の音を正確に認識できたとしても、単語の意味がわからなければ理解できません。1つくらいならともかく、未知の単語がたくさん出てきたらもう絶対に理解不能です。スクリプトを読んでもわからないでしょう。聴いた英語を理解するには、文法知識と語彙力は不可欠です。

【画像】リスニング

英語を英語のまま理解する

リスニングでやってはいけないことは、聴き取った英語を頭の中で日本語に翻訳しようとすることです。なぜなら、日本語訳を考えている時は英語の聴き取りに集中できないからです。例えば、“What did you do on last Sunday?”くらいだと「えーと、『先週の日曜日、何を、しましたか?』だな」とすぐ日本語訳できるでしょう。しかし、飛行機のアナウンスのように情報量が多くて長めの説明でいちいち日本語訳していたらあっという間に置いて行かれます。試しに、以下の機内アナウンスを聴いてみてください。

Pre-boarding Announcement
Good afternoon passengers. This is the pre-boarding announcement for flight 89B to Rome. We are now inviting those passengers with small children, and any passengers requiring special assistance, to begin boarding at this time. Please have your boarding pass and identification ready. Regular boarding will begin in approximately ten minutes time. Thank you.

引用元:English CLUB / Airline Announcements

いかがでしたか?頭の中で日本語に変換しているとあっという間に追いつかなくなります。英語を英語のまま理解し、情報を記憶するつもりで聴くことが必要です。

ネットはリスニング音源の宝庫だけど… 

インターネットには英語音源の素材が溢れています。その気になって探してみれば無料のリスニング音源がいくらでも手に入ります。昔と比べると便利な世の中になったものです。 

しかし初心者にとっては、逆にこの手軽さが危険です。初心者のうちはリスニング能力だけでなく自分に適した教材を見つける能力も育っていません。自分のレベルに合っていない音源で無理に頑張ろうとしたり、ただひたすら広く浅く聴きかじって結局あまり効果がない、なんて事になりかねません。 

「何よりも大好き」は武器 

「ネットから無料音源を探すのはおすすめしない」と前述しましたが、どうしても大好きでぜひ聴きたい!というものがあるのなら話は別です。 

例えば「ブラッド・ピットが好きでたまらない」という人は、彼の出演している映画やインタビュー動画を必死で理解しようとするでしょう。この時、英語レベルは関係ありません。どんなに早口でも長くても難しくてもなかなか聴き取れなくても、完璧に理解するまで止めないでしょう。モチベが途切れることはありません。なぜなら勉強と思っていないからです。ただ好きなことを夢中になって追求しているだけです。 

学習効率を考えるとベストな勉強法ではないかもしれません。しかし効率ばかりが全てではありません。英語学習においては効率的な勉強法も大事ですが、モチベ維持も大切。効率ばかり追求しても疲れます。楽しく学習できるのなら、それも有効な勉強法です。 

実践の場では「空気を読む力」も必要? 

音源ではなく会話の相手がいる実践の場では、必要なのはリスニング能力だけではありません。 

相手は教材ではなく生身の人間 

当たり前ですが、会話をする相手は教材ではありません。これはつまり、聴き取りやすい英語を話してくれるとは限らないということです。現代のグローバル社会では、イングリッシュスピーカーの人口はネイティブよりノンネイティブの方が多いと言われています。 

つまり、初めて出会う外国人はネイティブではないかもしれないのです。我々が日本人特有のアクセントで英語を話すように、中国人は中国語なまりの英語、アラブ人はアラビア語なまりの英語で話します。しかし全ての国の訛りを学習するなんて不可能です。そのため、会話の文脈や相手の表情、身振り手振りなどから状況を読み取る力、いわゆる空気を読む力も必要になってきます。 

そもそも相手が正しい英語を話すとは限らない 

筆者がアメリカ留学して間もない時の話です。とある店に入るとメキシコ人の店員に “Can I help you?” と声を掛けられました。 

“Can I help you?”…日本では中学で習う基本フレーズです。何も難しいことはありません。しかし相手は生身の人間、教材音源とは違います。非常に強い訛りで聴き取りにくく、イントネーションも以下のように 

Can I help you?”

と、赤文字のC – I – p – uの音がかろうじて聴こえた程度でした。こんな時は、うろたえずに状況を把握する力が求められます。

聞こえてきた音がc i p u 

店員が客である自分に話しかけている

もしかして“Can I help you?”では?

もはやリスニングというよりも状況把握能力です。空気を読むしかありません。

逆に、日本語を勉強している外国人を想像してください。「ありがとうございます」という日本語を覚えた外国人が、「あざーす」と言う若者と出会ったら大変です。日本人だったら例え若者言葉を知らない中高年でも何となく察しはつきます。

実践の場では意外とこんな能力も必要なのです。

確実にリスニングが上達する学習法

さて色々と長くなりましたが本題です。効果的なリスニングの勉強法を解説していきます。

ひとつの学習教材をしっかり 

初心者のうちは解説つきの学習教材で力をつけましょう。リスニング学習のコツは、完璧に聴き取れるようになるまでひとつの教材を徹底的に聴き込むこと。音源を何度か聴いてマスターした気になって次の教材に手を出す、という浅く広くの勉強法はリスニングにおいては伸び悩みます。 

まずは長さ1分程度の音源から始めましょう。慣れないうちは集中力のスタミナもついていないので、1分程度が情報量を追えるキャパでしょう。慣れるにしたがって2分3分、5分と長くしていきましょう。

 ■おすすめリスニング教材

「自分に合う教材を探してみたけど、どれがよいか迷ってしまう」という方は、英検TOEICの問題から始めてみるのもひとつの手段です。実際に受験する必要はありません。ただリスニング問題を教材として使うだけです。

英検を教材に使う利点は、等級ごとに分かれているため自分の実力に近いレベルから学習できるところです。英検の公式サイトには近年の過去問題が無料で公開されています。リスニングの音源や問題文と解答、スクリプトも掲載されているのでフル活用しましょう。「解説も欲しい」という方は英検過去問題集を購入しましょう。 

TOEICリスニングの利点は、音源がアメリカ英語だけでなくイギリス英語やオーストラリア英語など多くの国のアクセントが聴けることです。過去問題集リスニングパートの教材を使って学習しましょう。

発音の練習が最短距離

「発音の練習?いやリスニングを鍛えたいんだけど?」と思うかもしれません。しかし、発音練習こそが最もリスニング上達に効果的です。

発音練習といっても、ネイティブレベルの発音を身につける必要はありません。一番の目的は、正しい発音を知識と体感で知ること。正確な英語の音を身体で覚えることにより、耳で拾えるようになるのです。

具体的な練習法はシャドーイングカランメソッドが効果的です。基本的なやり方は、どちらも耳に入ってきた英文を真似して発話すること。真似するために聴くので否応なくリスニングに集中します。さらに、聴き取った英語をダイレクトにアウトプットするため日本語が介在する余地がありません。つい頭の中で日本語変換しようとしてしまう、なんてことがないため英語を英語のまま理解するリスニング能力が身につきます。

この2つの勉強法の良いところは、リスニングだけではなくスピーキングも必然的に上達するという一石二鳥なことです。

シャドーイング

シャドーイング(Shadowing)とは、英語を聞きながらすぐに同時通訳のように真似して発音する練習法です。この練習法は、実際にプロの同時通訳者が実践しているものです。文章を聴き終えて一呼吸おいてからリピートするのではありません。耳に入ってきた文章の文末からすぐに真似を始めること。文章を影(shadow)のように追いかけることからこの名前がつきました。

シャドーイングの利点は、教材があれば自分ひとりで学習できることです。まずは簡単な英文から始めましょう。

■おすすめシャドーイング教材

カランメソッド

カランメソッドは、「先生が質問⇒生徒が答える」をただひたすら繰り返す練習法。答える時は、質問の文章と同じように答える事。例えば先生の質問が、

Is mathematics difficult?

という質問に対しては、

No, mathematics isn’t difficult.

と、元のセンテンスに沿って答えなければなりません。”Yes, it is. / No, it isn’t.””I don’t think so.”などの会話のような回答はNGです。カランメソッドの目的はコミュニケーション能力の上達ではなく、機械的なリスニングとスピーキング訓練だからです。

デメリットは、1人ではできない学習法であること。1人でできるシャドーイングと違い先生が必要です。しかも英語の先生なら誰でもよいわけではなく、カランメソッド指導法の研修を受けたプロに限ります。

日本国内でもカランメソッドを実施しているスクールはいくつかありますが、特に有名なのはオンライン英会話QQEnglish(QQイングリッシュ)です。日本のスクールとしては初めてロンドンのカランメソッド本校から指定校と認定され、講師は全員研修を受けた正社員です。無料体験もあるのでぜひ試してみてください。


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