
現在完了形の作り方は< have+過去分詞 >で経験や継続、結果を表す。学校ではそう習ったけどイマイチわからない。そんな声をよく聞きます。しかし、イメージさえつかめば簡単に理解できます。
過去形と比べるとわかりやすい
現在完了形を理解するには、過去形と比較してみるとイメージがわきやすいです。以下の2つの文を見てみましょう。
(1) I lost my wallet.
(2) I have lost my wallet.
現在完了形の定番のような例文です。どちらも和訳すると「わたしは財布をなくした。」となります。
(1)は単純な過去形の文です。過去に財布を無くした事実を述べています。過去形の文はあくまで過去の事実のみで現在には触れていません。今も失くしたままなのか、それとも見つかったのかはわかりません。
(2)は現在完了形の文です。過去に財布を無くした事実は過去形の文と同じです。過去形との違いは、過去の出来事が現在も継続している事です。過去に財布を無くした経験が今も継続しているのです。
そもそもなぜ< have+過去分詞 >?
現在完了形がなぜ< have+過去分詞 >という形なのかを考えてみましょう。haveという動詞の意味は「もっている」であることを踏まえたうえで、現在完了形の文を読んでみましょう。
I have lost my wallet.
わたしは財布をなくした。
<have+過去分詞>ではなく、主語*動詞の I have の後に目的語が続くと考えてみてください。lost my wallet(財布を無くした)という事実をhave(持っている)、というイメージです。
もうひとつ例文を見てみましょう。
I have met the famous singer before.
わたしは以前、その有名な歌手に会ったことがある。
met the famous singer(その有名な歌手に会った)が目的語、をhave(持っている)が動詞、と考えます。
have been?それとも have gone?
I have been to France.
わたしはフランスに行ったことがる。
この文はフランスに行ったことがある経験を表します。「I have gone to France.じゃだめなの?」と思ってしまいますが、継続を意味する現在完了形の特性を考えるとやはりhave been toです。
I have been to France. →今はここにいる
I have gone to France. →今もフランスにいる
have以下のことが現在も継続しているということは、gone to だとフランスへ行ったきりになります。教科書の和訳でhave goneを「行ってしまった」と表現することが多いのはこのためです。「~に行った事がある」という経験を表す時、have been to ~となります。