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“You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.”
Steve Jobs
未来を見て点をつなげることはできない。過去を振り返って点をつなげるだけだ。だから、いつかどこかで点がつながると信じなければならない。
スティーブ・ジョブズ
【文法解説】
forward(前方へ、先に)とbackward(後方へ、逆に)はそれぞれ未来、過去という意味でも使われます。pastとfutureではなく、forwardとbackwardを使ったのは、connect the dots(点と点をつなげる)を視覚的にイメージしたとき、こちらの語句の方がしっくりくるからでしょう。
dot: 点
somehow: どういうわけか、なんらかの形で
スティーブ・ジョブズ(1955 – 2011)
リンゴのマークで有名なアップル社を立ち上げた、アメリカ合衆国の実業家。iPodやiPhoneなど、世界を変える製品を世に送り出した。
伝説のスピーチと呼ばれる、2005年スタンフォード大学卒業式でのスピーチからの一文。
ジョブズは学生時代、カリグラフィーの授業に出席していました。カリグラフィーとは、文字を美しく見せる技術です。近いものを強いて挙げるなら、日本の書道や毛筆硬筆といったところでしょうか。
この時ジョブズは、将来を見据えてこの技術を身につけようとしたわけではありませんでした。単純に興味があったから授業に出ていたのです。それから10年後、Macを開発するにあたり、まさか10年前に学んだカリグラフィーのスキルがここで活きるとは考えていませんでした。現在、我々が当たり前のように使っているフォントの概念は、この時ジョブズが創ったものです。
日本のことわざにも「芸は身を助ける」とあります。将来なにかの役に立つだろうからと思って身につけたスキルが何の役にも立たない事がある一方、何も考えずただ好きという気持ちだけで身につけた何かが思いもよらぬ場面で役に立つこともあります。いつ点と点が線で結ばれるのかはわからないものです。