【名言で英語学習】もし世界に喜びしかなかったなら、わたしたちは勇気と忍耐を学ぶことができないでしょう。

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【画像】喜び

“We could never learn to be brave and patient, if there were only joy in the world. “
Helen Keller

もし世界に喜びしかなかったなら、わたしたちは勇気と忍耐を学ぶことができないでしょう。
ヘレン・ケラー

【文法解説】

(If + 過去形)を使った仮定法の文です。「喜びしか存在しない世界」というような、実際には絶対に有り得ないことを表現する時はこの仮定法を使います。(If + 現在形)の場合は、現実に起こり得ることを表現するものなので、厳密には仮定法ではありません。

If it is sunny tomorrow, I will go shopping.
もし明日晴れたら、買い物に行くつもりだ。

明日晴れるというのは当然ですが充分あり得る話です。このような場合は現在形を使います。ここで過去形を使うと、明日は絶対に晴れない前提に聞こえます。

ヘレン・ケラー(1880 – 1968)
アメリカ合衆国に生まれる。幼少時代、高熱により視覚と聴覚を失い、言葉も話せなくなった。そんな三重苦を乗り越え、障害者の教育や福祉の発展に多大な貢献をした。



イヤなことは誰でも避けたいものですが、生きている限りはそういうわけにはいきません。なんの苦労もなく、喜びだけの人生であればどんなに楽でしょう。しかし人は困難を乗り越えてこそ成長します。毎日が嬉しいばかりが続いていくと、それは段々と喜びではなくなっていくでしょう。つらい事や悲しい事があるからこそ喜びを感じることができるのです。多くの苦難を乗り越えてきたヘレン・ケラーの言葉には重みが感じられます。

■日本の法律とヘレン・ケラー
1949(昭和24)年、身体障害者福祉法という新しい法律が成立しました。

1条には、「この法律は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)と相まつて、身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もつて身体障害者の福祉の増進を図ることを目的とする。」とあります。これは、障害をもつ人を無条件に保護するのではなく、自ら障害を乗り越えて社会経済活動に参加しようと努力する人を支援する目的でつくられました。

この法律ができる背景には、前年の1948(昭和23)年に2度目の来日を果たしたヘレン・ケラーの力がありました。ヘレンは日本全国を講演してまわり、「どうかあなたのランプの灯を、今少し高く掲げてください。目の見えない人々の行く手を照らすために。」という言葉を残していきました。この影響で、日本人が福祉について深く考えるになり、身体障害者福祉法ができる土台が形成されていきました。

もしヘレン・ケラーが来日していなかったら、福祉に対する意識は今よりもっと遅れていたかもしれません。

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