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中学校で習うであろう「~するだろう」を意味するbe going toとwill、テストでも同義語書き換え問題としても出題されます。しかしこの2つは、微妙にニュアンスが違います。
be going to は事前計画されている未来、そうなる根拠がある未来を表す時に使います。
will は単なる予測、そうしようとする意志、その場の思いつきを表す時に使います。
これだけでは「なんのこっちゃ?」とわかりにくいので、以下の例文を見てみましょう。
It will rain soon. ⇒ ただの予測
It is going to rain soon. ⇒ 根拠のある未来
どちらも日本語にすると「もうすぐ雨が降るでしょう」と同じ意味ですが、willは「なんか雨が降りそう」と特に根拠のない予測に聞こえます。一方be going toは実際に空が雨雲で覆われていたり天気予報でハッキリ雨が降ると言われていたりと、発言に根拠があります。
もうひとつ見てみましょう。
I will quit my job.
I am going to quit my job.
わたしは仕事をやめるつもり。
この場合、willだと辞めるという意志を表明しているだけで本当に実行するかどうかはわかりません。もしかしたら嫌な事があってその場の感情で言っているだけかもしれません。be going toは、実際に退職届けを書いていたり転職先を決めていたりと実際に辞める未来へ向かって準備が進められている時に使います。
その場で決めたwill、強い意志を表すwill
職場の電話が鳴った際に「あ、自分が電話に出るよ」と言う時、買い物で気に入ったものが見つかり「これにしよう」と決めた時はwillを使います。
※オフィスにて
A: The telephone is ringing.
B: I’ll answer it.
A: 電話が鳴ってるよ。
B: わたしが出るよ。
※洋服店にて
A: How about this color?
B: Looks good. I’ll take it.
A: こちらの色はいかがですか?
B: いいですね。これにします。
上記の例文は少し気軽なニュアンスですが、強い意志を示す時もwillを使います。もともとwillには名詞で「意志」という意味があります。以下はその例文です。
I will finish this assignment by tomorrow.
明日までにこの課題を終わらせるぞ。
そもそも進行形のbe going to
be going to は起こる未来に具体的な根拠がある場合に使います。
Aki is going to have dinner with John next week.
アキは来週ジョンと夕食へ行く予定です。
この場合、実際にジョンも了承済みです。これがwillだと少しあやしくなってきます。アキが勝手に行くつもりになっているだけかもしれません。
中学で習うbe going toですが、授業ではただ「~するだろう」の熟語として暗記するものという認識が一般的だと思います。しかしちょっと待ってください。そもそもこの形、<be動詞+動詞ing>ですよね。be going、「行っている」というニュアンスです。つまり「~の方へと向かっている最中」なのです。
もともと進行形には近い未来を表す性質があります。例えば有名なクリスマスソング、「サンタが街にやってくる」の原題は以下のとおりです。
Santa Claus is coming to town.
サンタが街にやってくる。
もうすぐサンタが街へと到着する…まさに近い将来を表す進行形の文です。
be going toはそもそも進行形。これを認識しておけばニュアンスが理解しやすくなります。
海賊王に俺はなる!
ルフィの「海賊王に俺はなる!」は、willとbe going toのどちらが正しいでしょうか。これは、どちらが正解というわけではありません。ちなみに実写版「ワンピース」では、
I’m gonna be the King of the Pirates!
海賊王に俺はなる!
とはっきりbe going toを使っています。ちなみにgonnaはgoing と to を一緒くたにしたカジュアルな口語です。周りからすれば「いやいや何を根拠に?」ですが、ルフィの中では明確な根拠があるのです。