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ビートルズ不朽の名作“Let It Be”の日本語訳は「ありのままで」です。
ディズニーアニメの名作「アナと雪の女王」の主題歌“Let It Go”の日本語訳も「ありのままで」です。
日本語にしてしまうと同じ「ありのままで」ですが、いったい何が違うのでしょうか?be と go ではどんな違いがあるのでしょう?この2つのタイトルの違いは、英文法から考えると理解できます。それは、be動詞と一般動詞の違いです。
状態をあらわすbe動詞
まずはbe動詞から考えていきましょう。
be動詞の役割は「状態」を表すこと。学校では初期に習う基本動詞です。
I am hungry.
わたしはお腹が空いている。
She is a doctor.
彼女は医者です。
これは、「お腹がすいている状態」「医者であるという状態」を表しています。be動詞とは数学の記号 = (イコール)と考えてもよいでしょう。
I (わたし) = hungry (お腹が空いている)
She (彼女) = a doctor (医者)
まさに「ありのまま」の状態がbe動詞です。
動作をあらわす一般動詞
状態をあらわすbe動詞に対し、一般動詞は動作をあわらします。
John plays the piano.
ジョンはピアノを弾く。
The sun rises in the east.
太陽は東から昇る。
My boss knows the new project well.
わたしの上司は新しいプロジェクトをよく知っている。
この例文では、自らの意志でピアノを「弾く」、自然界の力で太陽は「昇る」という動作をあらわします。また、「知っている」は厳密にいえば動作ではないように思えますが、これは心の動作と解釈しましょう。
2つの違い
be動詞が状態、一般動詞が動作をあらわす事がわかったところで、2曲のタイトルに戻ってみましょう。
著作権の問題でここで歌詞を掲載することはできませんが、曲全体の歌詞を聴くとさらにニュアンスの違いを感じることができます。
ざっくり言うと“Let It Be”の歌詞は、苦難の中にいる時に聖母マリアが現れて”Let it be.”(ありのままでいなさい) と言った、といったストーリーです。つまり、何も考えずありのままの状態に身をゆだねなさい、ということです。
一方の“Let It Go”は、今まで自分の感情を隠し、いい子を演じてきたけどもう我慢しない、自らの意思でありのままの自分でいようと決心するストーリーです。
つまり、
Let It Be: ありのままの状態を受け入れること
Let It Go: 周りに左右されず、自分の意志でありのままでいること
になります。
さらに深堀りしたい人は、それぞれの歌詞を読んでみると面白いです。