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「英語の苦手意識を克服したい」
「でも何から始めてよいかわからない」
「そもそも自分に英語ができるのか?」
そんな悩みを持つ社会人は多いです。結論から言えば、「英語が苦手」は誰でも克服できます。英語はできるかできないかではなく、やるかやらないかです。
必要なのは才能ではなく、「苦手意識を克服したい」と思う心です。何歳だろうが遅すぎるってことはありません。キレイごとの精神論みたいに聞こえるかもしれませんが、これは事実です。ではどうすればよいか?をこれからお話ししていきます。
苦手意識の正体
受験英語の苦い経験
苦手意識の原因は、英語の成績が悪かったからというのが大多数を占めています。テストで悪い点を取っていれば、苦手意識を持つのは当然です。しかしちょっと待ってください。中学・高校では学期ごとに決められた範囲を決められた期限内にテストで結果を出さねばなりません。当然、英語だけでなく他の教科も勉強しなければならない。一生懸命英語の勉強をしているようで、じつはそれほど英語の勉強に集中できていません。
テストの点数が悪かったのは他の人より上手くテスト勉強ができなかっただけであり、英語のセンスがない証拠ではないのです。もう少し余裕を持って英語の勉強ができればもっと英語を理解できていたかもしれません。科目としての英語は点数が全てですが、言語としての英語はそうではありません。
最終目標は英語を身につけることであり、人より早く英語を身につけることではないのです。誰かと比べて「自分は周りよりも理解スピードが遅い」なんて気にする必要はありません。
受験英語が苦手だったもうひとつの原因は、英語の先生に恵まれなかっただけの可能性もあります。
中学時代の英語の先生を思い出してみてください。子どもから見てもダメ教師でしたか?もしそうなら話は早いです。苦手意識の原因はその教師です。しかし、悪い教師ではないけど教え方がイマイチだったなら根が深いです。なぜならテストの点数が悪い原因は生徒にあるのか先生にあるのか、中学生では判断がつかないからです。じつは先生の教え方が悪かったのに自分に問題があるのかもと思いながら大人になったら、それが苦手意識の原因とは自分ではわからないものです。
あまり表立って語られることはありませんが、英語好きになるか嫌いになるかは教師ガチャで結構決まります。理不尽な話ですがどうしようもない現実です。
試しに、オンライン英会話や英会話教室の無料体験を受けてみるとよいでしょう。民間だと極端にハズレの先生はいないので、じつは英語って楽しいってことが実感できます。
そもそも経験不足
「中学高校時代の成績は悪くなかった、でもゼンゼン話せないじゃん!」ってことで苦手意識を持つ人も一定数います。しかしそれは当たり前です。
学校で学ぶ英語はインプット学習に偏っています。インプットされた英語をうまくアウトプットする練習する機会は圧倒的に少ないため、話せなくて当然です。スポーツに例えていうなら、基礎練習はみっちり叩き込まれたけど練習試合はほとんど経験していないのと同じです。そもそも圧倒的に経験不足です。
少し視点を変えて、中学の美術の授業を思い出してみましょう。3年も美術の授業を受けて似顔絵が得意になりましたか?「3年間も美術の授業を受けたのに、似顔絵もロクに描けない」なんて思い悩んだりしていないはずです。たかが3年美術の授業を受けたくらいで似顔絵が劇的に上手くなるはずはないからです。
英語も同じです。そもそも中学高校合わせて6年間授業を受けたくらいで1つの言語をマスターできるわけはないのです。
無駄にハードル上げ過ぎ
初心者のいう「英語が話せるようになりたい」にありがちなのが、流暢なネイティブレベルを「話せる」とイメージしていることです。これは無謀以外の何ものでもありません。もちろん理想ではありますが、英語を使って世界で仕事をしている英語上級者の日本人でもそこまでのレベルに達している人はそんなに多くありません。いきなりネイティブレベルを目指すのは、サッカーで例えるといきなりメッシを目標設定するようなものです。無理です。途中で挫折します。
何を持って「英語が話せる」かは人それぞれですが、まずは「言いたい事を伝えることができて、相手が言っている事が理解できる」ことを目指しましょう。ジェスチャー交じりでもかまいません。文法や単語の間違いは気にしなくてもよいです。海外旅行や個人レベルの国際交流ならそれで全く問題ありません。
何事も失敗を繰り返しながら上達してくものです。失敗しながら自分の英語の精度を上げていきましょう。
そもそも自分の現在地を理解してる?
「英語が苦手」と言いながら、本当に今でも苦手なのでしょうか?
勝手に「できない」と思っているだけかも
学生時代に英語で苦い経験をして以来、社会に出て英語に触れないまま苦手意識を持ち続けていませんか?こういう人は、いざ中学英語を少しやり直してみると、「あれ?思ったより理解できるぞ」となる事が多いです。大人になると理解力が上がっているため、昔は理解できなかったことが今ではできるようになっていた、なんてことはよくある話です。
これは、社会人経験をとおして論理的思考力がつき、理解力が上がったのだろうと思われます。本当に苦手なままなのか、まずは試してみましょう。
実力確認ツールは英検がおすすめ
では何からスタートするか?と迷うなら英検をおすすめします。実際に受験する必要はありません。英検問題を学習教材として使うだけです。
英検は等級ごとに難易度がわかれており、受験英語とも親和性が高いため、どのへんから始めてよいのかわかりやすいのが大きなメリットです。大人のやり直し英語学習の入り口としては非常に優秀なツールです。各級の難易度は以下のとおりです。
習得目標 | 級 | 推奨目安 |
使える英語の登竜門 ・基礎力定着 ・高校入試レベル | 5級 | 中学初級程度 |
4級 | 中学中級程度 | |
3級 | 中学卒業程度 | |
使える英語で世界へ ・大学入試レベル ・2級から海外留学 ・履歴書で評価される | 準2級 | 高校中級程度 |
2級 | 高校卒業程度 | |
リーダー(品格)の英語 ・ライティング、スピーキングを含む4技能の総合力を測定 | 準1級 | 大学中級程度 |
1級 | 大学上級程度 |
まずは自分のレベルに近いと思われる級の過去問題にトライしてみましょう。過去問題は公式サイトから無料でダウンロードできます。英検の合格ラインは正解率7割以上です。解答だけでなく解説も欲しいなら過去問題集を購入しましょう。
英語学習を始める前の心得
なぜ英語を勉強したいと思ったのか?
「さあ、英語を勉強するぞ」と何の計画性もなく始めると、受験英語と同じ勉強の繰り返しになってしまいます。面白くなかった受験英語の勉強をわざわざ繰り返しても挫折するだけです。まずは、「なぜ英語を勉強したいと思ったのか?」を明確にしましょう。その理由は例えば、
1.「英語が話せるとカッコいいから」
2.「映画やドラマを字幕なしで観たい」
3.「いつか英語を使う仕事に転職したい」
4.「英字新聞やネット記事を読めるようになりたい」
5.「英検やTOEICなどの資格を取りたい」
のように人それぞれです。理由が違うと当然ながら勉強法も違ってきます。1.の場合だと英会話を始める、2.だとリスニング学習と発音中心、3.はビジネス英語のフレーズを覚える、4.だと文法と語彙力を鍛える、5.はとにかく問題集の勉強、といったように、何を中心に勉強するかを明確にします。そうすることで、何を勉強しないかを決めることも大切です。
4技能に縛られない、バランスなんて気にしない
英語教育の世界では、スピーキング、リスニング、リーディング、ライティングの4技能をバランスよく学習することが推奨されています。しかし前述のように、英語を勉強したい理由によって勉強法も変わってきます。バランスよく勉強、にこだわる必要はありません。
そもそも我々は母国語の日本語でさえバランスよく習得していません。無口な読書家もいれば、全く本を読まないけど話好きな人もいます。誰もが文章を書くのが得意なわけではありません。しかし特に不自由はありません。
何事もバランスが大事、ではなく偏っていても良いのです。

自分に合った学習スタイルを探そう
中学英語からやり直したい:英検がおすすめ
前述したように、大人の英語学習の入り口として英検をおすすめします。英検は受験英語と親和性が高いため、大人のやり直し英語としても優秀な教材です。実際に受験する必要はありませんが、モチベ維持の目標にもなるので本当に受験してみるのもよいでしょう。大人が英検なんて恥ずかしいという声も聞きますが、そんなことはありません。英検は受験生のためのもの、というイメージが強いですが元々は大人も含む全ての英語学習者を対象に開発された検定試験です。
英検を教材とするもう1つの利点は、英語学習教材として品質が保証されていることです。本屋の学習書へ行くと「2週間でマスター!大人の英語は~」やら「これ1冊で英語を~」やら、種類が多すぎて教材を選ぶだけで大変な労力です。しかも一見しただけでは優秀な教材なのかどうかもわかりません。
それならば、最初から間違いのない教材を選べば、教材探しに余計なエネルギーを使わずに済みます。
聞き流し学習は効果ある?
聞き流し学習というものがあります。その名のとおりの学習法で、毎日英語のシャワーを浴びているうちに英語が聴き取れるようになると言われるものです。結論からいうと、効果ありません。あるとしても、何もしないよりはマシ程度です。理解しようと思って集中して聴かなければ、ただ耳に入って来る雑音と同じです。
なぜこの聞き流し学習の人気が高いかというと、「楽して英語が身につく方法が存在していてほしい」という世間の願望があるからです。そんな願望心理を利用した「流しているだけで英語をマスター!~」みたいな英語教材には注意が必要です。その手の教材もきちんと使い込めば優秀な教材なのかもしれませんが、少なくとも楽して英語をマスターできるなんてことはありません。
「話せるようになりたい」なら英会話
当然といえば当然ですが、英語を話せるようになりたいなら英会話を始めましょう。いきなりはハードル高い、などと考える必要はありません。そもそも英会話は英語が話せない人のための学習サービスです。文法の勉強や単語の暗記は二の次です。もう少し英語力をつけてから、などと悩まずとりあえず始めてしまいましょう。英会話を続けているうちに自分の弱点が見えてくるので、おのずとステップアップの道が拓けてきます。
リスニング学習法:発音を身につける
リスニングを伸ばすには繰り返し音源を聴くよりも、シャドーイングやカラムメソッドの方が効果絶大です。
シャドーイングとは、耳に入ってきた文章を真似して発音する学習法です。ただ単にフレーズをリピートする練習とは違い、発音している間にも英語は流れ続けます。発音しながら同時に聴き続ける必要があるので、集中力が必要です。集中して聴かなければならないため、飛躍的にリスニング能力がつきます。さらにスピーキング練習にもなるので一石二鳥の学習法です。もとは同時通訳者の訓練法だったものが一般の英語学習にも浸透してきました。シャドーイングの教材は数多く出版されています。以下におすすめの教材を紹介します。また、Youtubeなどでも「シャドーイング」で検索すれば無料動画がたくさんあるので、まずは挑戦してみましょう。
●おすすめのシャドーイング教材
カラムメソッドは、先生に質問された文章を同じ文法と語彙で答えることをひたすら繰り返します。聞こえた英語をそのまま繰り返すという点ではシャドーイングに似ていますが、カランメソッドではただ同じ文章を真似るだけではなく、質問に答える形式です。こちらもシャドーイングと同様、集中して聴かなければならないため、耳が鍛えられます。またシャドーイングと違い先生がいてこその学習なので、間違えると即座に先生が訂正してくれます。
映画や音楽でリスニング学習
リスニング学習として映画や音楽を利用する方法もありますが、あまり初心者には効果的ではありません。なぜなら初心者にとっては難易度が高いからです。学習音源と違い、正しい文法や発音とは限らないため、初心者用教材としては不向きです。
しかし、楽しいという事実は無視できません。継続できるという意味では最高の教材です。効果的・効率的な学習法ばかりとことん追求しても息が詰まります。楽しむ事も大切です。好きな映画や楽曲で、「このセリフ覚えたい」「この曲の歌詞覚えたい」と思うならそうするべきです。息抜き学習みたいな立ち位置で取り入れるのもアリです。
大切なのは継続
何を勉強するかを決めたら、あとは始めるのみです。そしてそれを継続すること。挫折しないためにも、自分のレベルに合った学習を選ぶことが大事です。簡単過ぎると退屈で、難し過ぎると心が折れてしまい、続けることができなくなってしまいます。少しずつでも自分のレベルアップが実感できると達成感があり、それがモチベ維持につながる好循環に入ることが理想です。